わが子の腸も、身体が疲れるのと同じように
疲れることがあります。
腸が疲れると善玉菌が減り、悪玉菌が増えて
バランスを崩すため腸の粘膜荒れを起こします。
それが消化する力・栄養素や水分を吸収する力・
老廃物を便から出す力を低下させて、
便秘や下痢、臭いガスなどの症状が現れます。
当然免疫細胞も働きが鈍り、アレルギーを起こす
きっかけにもなり得ます。
腸を疲れさせないためにできることを考えてみましょう。
【食物繊維やオリゴ糖を摂る】
善玉菌を減らさずしっかりバランスを保てるように、
菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を摂りましょう。
食物繊維には「水溶性と不溶性」の2種類があり、
善玉菌が喜ぶのは水溶性食物繊維です。
これをエサに短鎖脂肪酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸)
を作ると腸粘膜のエネルギーが高まり、蠕動を促したり
免疫機能を高めてくれるのです。
手作りごはんを食べる子が増えてきたとはいえ、
わが子たちの食物繊維を摂る量はさほど多くなく、
ここはアプローチを強化しても良さそうです。
逆に、腸内細菌の働きを阻害する添加物の摂取量は
増えていますが、その状況下でさらに悪玉優位に傾く
材料がタンパク源の肉類です。
摂り過ぎが悪玉菌のエサになり、臭いおならを作ります。
動物タンパクは、一般的な量計算ではなくわが子の
腸力に合ったレベルを見つけなければ、食べることが
病気を作ることになってしまうのです。
腸活を意識して一般的な乳酸菌やビフィズス菌を
摂るのもよいですが、腸内フローラの在り方が一人一人
違うため、全てが功を奏すわけではありません。
その観点から、乳酸菌生産物質のように合う合わないを
問わず直接身体に働きかける成分は、わが子にとって
ありがたい存在だといえます。
【睡眠の質を上げる】
腸内細菌は身体に必要な成分を作り出していますが、
働くのは主に睡眠中、副交感神経が優位のときです。
睡眠の質が下がれば腸内細菌は存分に働けず、腸を
疲れさすことに繋がります。
ヒトと暮らすわが子たちは知らず知らずのうちに
交感神経優位の時間が長くなっているようですから、
早々と静かに眠れる環境作りが大切です。
また腸は、セロトニンやドーパミンなど神経伝達物質も
作っています。
精神の安定にも関わる幸せホルモンのセロトニンが
作られれば作られるほど、熟睡ホルモンのメラトニンも
作られます。これらが足りないと、やる氣が出せず
良い眠りもとれません。
【ストレスを溜め込まない】
大きなストレスが長く続くと交感神経優位も続きます。
腸内細菌が働かない状態が続かないよう、緩急のある
生活リズムをつけて、おなかを温めるなど身体を
冷えさせないことも心掛けましょう。
わが子の腸を疲弊させず、美味しく食べて楽しく過ごせる良い環境を保ってあげたいものですね。