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腸のおはなし

2020.12.26

食べない時は内臓を休ませる絶好の好機のおはなし

年末年始が近づき、寒波が予想されているようです。
気温が下がり気圧などの影響が大きいと、消化吸収ができにくくなるため、
本能で無理だとわかっているわが子はご飯を食べません。

そのように、理由があってのご飯拒否なのですが、
食べないことを不安に思い無理にでも食べさせていませんか?

特に今は、1日3〜4回ご飯を食べている子も結構います。
もちろん必要に応じた食べ方を考えてのことでしょう。

しかし一方では、食べることと食べないことに比べて、
食べ過ぎる(量も回数も含めて)ことの重要性が置いてきぼりになっているように思います。

例えば、回数を多く食べることで危惧されるのは
「胃腸のみならず全ての内臓が休む暇がない」ということです。

食べものが胃の中で消化され、小腸で消化物を分解して水分と栄養を吸収し、
大腸で残りの水分を吸収するまで消化しやすいものなら4〜5時間、
しにくいもので10時間前後かかると言われています。

となると、前のご飯がまだ胃や小腸に残っている間に
次のご飯がきてしまうこともあるわけです。

これが続くと胃腸は休む間がなく、常に消化活動を強いられます。

そして年齢と共に消化液の分泌が減り胃腸も働きにくくなるため、
さらに消化に時間がかかり、身体はとても疲れやすくなります。

近年、アメリカの医学界では、
空腹が健康に繋がる多くの研究論文が発表されています。

そこには、カロリーを摂りすぎないことが
ほとんどの病気の予防に効果的だと記述されています。

ですからここでひとつ、発想の転換をしてみるのはどうでしょう。

治癒力を高めるためだからとわざわざ食べるのを減らすのではなく、
たまたま食べたくない時を利用して断食のタイミングと捉えるのです。

それなら、どの子も無理せず食べたい時には食べられて、
なおかつ「空腹」が生む効果を得られるからです。

たとえば、人なら仕事が忙しくて丸一日食事ができなかった。とか
楽しい趣味や運動をしていたら食べるのを忘れていた。などということもあるでしょう。
それは図らずも断食をしていることになります。

でも、わが子は、おうちでそうそうカロリーを消費するような運動もしていなければ、
寝食そっちのけで何かに没頭するようなこともありません。

そもそも食べるのを忘れることなどあり得ません。
時間がくればお母さんがしっかり食べさせるからです。

「いや、うちの子は回数は多いですが、
量も栄養バランスもきちんと考えて与えています。」
という子はそれならそれで構わないのですが、
そうした習慣の中で気になるあれこれの不具合があるのだとしたら、
この「食べ過ぎ=消化管の使い過ぎ」を
少しだけ意識してみると変わるのではないかと思うのです。

そう考えれば、たまたま食べたくない時(食べられない時)は、
我慢させることなく空腹の時間を作り、
胃腸や肝臓などを休ませ血液を良好な状態にできる絶好の機会だと思いませんか?

最愛の命と身体を守り、健康や若さを維持する方法は
「食べない時間を作ること」です。
それがお母さんの「いつでも完食してほしい」の願いとは逆だったとしても。

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